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へうげもの7

へうげもの 7服 (7) (モーニングKC)へうげもの 7服 (7) (モーニングKC)
(2008/08/22)
山田 芳裕

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へうげもの最新巻。話は小田原攻め、そして小田原方に味方した咎で、秀吉に殺害される利休の高弟、山上宗二を描く。

山上宗二は良く言えば豪胆、悪く言えば頑固な人柄だったようで、以前から秀吉と対立しており、秀吉側近の座を追放され、高野山に下り、最後には北条氏についた。

秀吉の小田原攻めのさい、千利休の取り計らいで、秀吉に謝罪する機会を恵まれたものの、その席上で秀吉の機嫌を損ねることを言ったのらしい。結果、宗二は耳と鼻をそがれ、斬首された。

表面的には、小田原という天下統一への最後の難関を突破しつつある秀吉が、その自省心を失って殺害に及んだように見える。翌年の千利休殺害もその延長線上にあったようで、どうやら、この日本国の絶対君主は、たとえ茶の湯でも、自分より上に立つものを許せなかったらしい。

しかし、その背面には秀吉を超える名声を持つようになった、利休への警戒感があったようだ。利休は細川忠興、蒲生氏郷、高山右近、古田織部らの大名を弟子に持ち、堺の豪商としての実力をも備えていた。朝鮮出兵を前に、不穏な芽は早くから摘んでおこう、という意思が働いたように見える。



物語では、利休は秀吉政権の転覆を企てたように描いてあるが、実際の茶の湯にはそれほどの政治的実力はなく、利休処刑の時にも、秀吉の命に逆らって挙兵する大名は一人もいなかった。

物語はやがて利休の死から、主人公・古田の死に繋がって行く。古田は大阪の役の後、大阪方との密通を疑われ、かつての盟友であった家康から死を申しつけられるが、山田はこの辺りをどう描くのか、興味がある。

似たような構図である利休と秀吉との接近と別離を、茶の湯に関する趣味の相違を軸にして描き切った前半。そこから見られるのは山田のstory tellerとしての成熟だが、その成熟ぶりを、後半でも見られるのかどうか。

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