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極楽町一丁目

極楽町一丁目 (1) (ソノラマコミック文庫)極楽町一丁目 (1) (ソノラマコミック文庫)
(2006/04/19)
二階堂 正宏

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極楽とは言っても、内容は地獄の嫁・姑バトル、嫁・舅バトル。異色のアーティスト・二階堂正宏の作品である。

二階堂のタッチは、あくまで昭和、それも「のらくろ」の系譜を引く、単純で泥臭く、野暮ったいもの。

だがこの嫁姑バトルでは、その野暮さが却って魅力であり、垢抜け感さえ感じさせる。

それはなぜかと言えば、一つには登場人物が、ほぼ嫁、姑の二人しかおらず、単純な描写が引き立つようになっていること。また、舞台も布団に寝ている姑、正座して給仕する嫁、日本間と、昭和なタッチが活かせるものになっている。

思えば、「のらくろ」が生まれた背景には、昭和初期の、単純な直線・曲線を多用するモダニズムと、松に障子という日本的風景の融合があったことを、ここで思い起こさずにはいられない。

またこのような土臭い描写には、五感を深く刺激する効果もある。「極楽町一丁目界隈」に収録されている「居酒屋・不潔亭」は、浪人風の不潔極まりない亭主が、これまた不潔な居酒屋を切り盛りする話だが、読んでいて腐臭が漂ってくるような錯覚さえ持った。

言うのは簡単だが、単なる紙の上の印刷が、臭みをもたらすのはただ事ではない。平面媒体を借りながら、そこにはない感情を喚起させるのが芸術の力とすれば、これはまさしく芸術である。

テーマ : マンガ
ジャンル : アニメ・コミック

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