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播磨屋フリーカフェ

銀座でフリーカフェがあるとの情報を入手。築地帰りに、早速寄って見る。

送ってもらったメールには、銀座駅B1出口、と書いてあるのだが、いくら探しても存在しない。電話したところ、三原通りにあることが判明。

和光から歌舞伎座に向かって歩くと、すぐに場所が分かった。何しろ店員が案内プラカードもって立っているのだから。それも一人でなく、二人、三人といるので、もう大名気分・・・と言いたいところだが、カネは払ってないので、こそばゆい気持ちになる。

カフェはビル2室ほどの広さなのだが、入り口近くはカネを払う客用の席なので、タダ客は奥に進んでドリンクを取らなければならない。案内類がほとんどないので、どう動けばいいか分かりづらい。

奥の一室ほどのスペースには、処狭しとちっしゃな椅子が香港ビルのように並べられている。そこに押し込められておかきを食すので、気分はブロイラー。しかも後ろでは、次の客がおかきを手に待っており、のんびりと食してもいられない。

タダだからカネはかけられない、という趣旨は分かるのだが、も少しなんとかならなんのだろうか。時間制にするとか、整理券制にするとか。

もっとも、おかきは流石においしい。専門店だけはある。


播磨屋。

名前から分かるように、もともと兵庫県の企業である。創業は1860年というから、江戸時代になる。当初は油屋として出発。戦後は菓子メーカーに転進。のちに煎餅・おかき製造に特化した。

いつ見ても客が全くいない煎餅屋をみかけることがあるが、それはその煎餅屋がメーカーとしてスーパーなどに卸しているためだ。煎餅屋など、和菓子店は上下関係が厳しく、流通関係が固定化されているという問題があった。

そこに搾取を嗅ぎ取った社長は1985年、直販方式に転換。直営店と通信販売を柱として急成長を遂げた。

そして利益還元、若年宋に煎餅・おかきをアピールしようと、全国にフリーカフェを展開した、というのが「表」の理由である。


裏の理由とは、「宗教宣伝」である。

功成し遂げた経営者は往々にして宗教に走ることがあるが、播磨屋助次郎もその例に漏れず、「エコ教」を始めたのである。

助次郎は、環境破壊の原因は、人間同士の無意味な競争にある、と糾弾する。農耕によって階級が生まれ、現代まで続く生存競争が始まった、という彼の考察には「マルクス臭」が感じられる。

もっとも1948年生まれの助次郎は丁度、マルクス全盛時代に青春を過ごしたわけで、マルクスの影響があるのは当然といえよう。

そしてその競争こそが不幸をもたらしているのであり、幸福に到る道は、「美しい自然の営みを愛で楽しみ・・・自然ともども仲睦まじく和やかに暮らすことである。」という自然主義を唱える。

まあこのようなマルキシズムから自然主義への転向は、たとえば宮崎駿などに見られる日本的なもので、それ自体は批判される謂れはないが、社長の主張には2点、難点がある。


一つは、「勝者が競争排除を謳う」、という矛盾だ。そもそもフリーカフェを設置したり、そこで自分の思想を喧伝できたりするのは、播磨屋が熾烈な競争を勝ち抜いた勝者だからだ。競争から利益をえている人が、競争排除を訴えても説得力がない。

それでも競争禁止を言うのなら、自ら率先して商売を投げ捨て、山中にでも篭るべきだろう。

次に、播磨屋は自分の思想を「科学原理」だと主張している点にも、問題がある。理系出身の人に多い誤りなのだが(播磨屋助次郎は、船舶工学科出身)、思想や宗教は科学ではない。科学は実験でその正しさを証明できるが、思想・宗教は実験できないからである。

しかし科学的方法論に慣れた人は、その手法で思想を解体し、再構築する誘惑に駆られがちだ。かつては解剖学者である養老猛がそれを行い、哲学プロパーらの失笑をかった。

しかし理系優位の伝統がある日本では、今なお「脳科学で全てが分かる」式の、理系から文系への「越境攻撃」がさかんである。悲しいことに、播磨屋の社長も、そのワナに囚われたわけである。

もちろん個人がどのような思想を持とうが自由だが、店内でガンガン流されるのは辛い。

ひところ、ブックオフでは「本を棄てるの可哀想」だの、「読んで売って、売って読んで」だの、社内思想を垂れ流す店内放送がエンドレスでかけ続けられ、客足を遠のかせてくれたものだが、播磨屋フリーカフェでも同じエンドレス地獄が再現されている。

客はおかきを食したら曹操に退散できるが、社員はそうもいかない。おかき屋というのも、大変な仕事である。

テーマ : 関東地域情報(東京 神奈川 埼玉 千葉 茨城 栃木 群馬 山梨)
ジャンル : 地域情報

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