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中国共産党のゆくえ

今年は新中国設立から60周年にあたる。

1921年に結党された中国共産党は、日中戦争、国共内戦を経て、49年に政権を獲得。囲碁、一貫して中国大陸の支配権を握り続けてきたが、これは共産党の功績と言っていいだろう。

というのはそれまでの中国は政情不安定で、日本を初めとする諸外国の干渉・侵略が日常的であったのを排除し、統一を保ち続けてきたからである。

そして共産中国成立後も、朝鮮戦争でアメリカと戦うなど、中国への脅威は決してなくなったわけではなかった。60年代には、長年協力関係にあったソビエト共産党から離反。戦火をまじえる事態にまで発展した。

当時の中国はアメリカとも国交がなく、孤立無援に等しく、加えてアメリカはベトナムを攻撃。北隣にある中国もいつ巻き込まれてもおかしくない状況が続いた。

その間、中国共産党は圧倒的な優位を誇るアメリカ・ソ連に対し、内部戦線を構築してじっと耐えるしかなかったのである。内部戦線といえば聞こえはいいが、要するに国土を蹂躙させてのゲリラ戦ということで、屈辱的かつ信頼性の低い防衛力しかなかったのである。


要するに中国共産党は戦火のなかで生まれ、戦火のなかで育った政治団体であり、外部から見るときは、その点を十分に考慮しないとならない。

現在は薄れたとはいえ、その基本方針はsurvivalである。敵の攻撃をいかに凌ぎ、生き残るか。中国では、各都市に防空壕が準備されており、主要空港には防毒マスクが用意されている。これは日本軍の重慶爆撃で多数の死傷者を出した経験がもとになっていると言われる。

中国共産党が現在軍拡に血眼なのは、ひとつには過去の恐怖感から来る自己防衛本能である。何しろ国民党に追われて数千キロを食うや食わずで逃避(長征)、日本軍とのゲリラ戦、アメリカ軍との正面衝突、ソ連との対立。

その都度彼らは自軍の弱さに嘆き、苦しみ、プライドを奪われた。そして経済が豊かになった今、少しでもよい武装を欲しがるのは理解できないことではない。丁度、若いころに貧乏だった人が成功しても、貪欲に金儲けを続けるのに似ている。

したがって、中国の軍拡に対して日本が軍拡で応じるのは得策ではないだろう。中国はさらに警戒心を募らせ、より軍拡のペースを早めるだろうからだ。そして日本もまたそれに応じれば、アジアNo1,No2の大国が合い争うという不毛な事態に陥る。


とはいえ、ハト路線がすんなり通じるわけではない、というのが共産党のむずかしいところである。共産党の常として、中国共産党もまた、領土・権益には極めて頑なな態度を取ることが多い。

ウィグル、チベット台湾、どこでもよいが、中国共産党はその主権を譲ったということがほとんどない。おそらく東シナ海のガス田や領土問題も、一度日本が譲れば、再び獲得することはかなわないだろう。

もっともそれは中国が世界覇権をめざしているという訳ではないだろう。歴史的にみると、中国が目指していたものは常に東アジアの盟主であり、世界征服や通商支配ではなかった。また軍事的に見ても、中国軍の配備は陸軍主体であり、世界支配に必要な海軍は副次的存在でしかない。

(確かに海軍は増強を続け、本格的空母の所有も近いとされているが、アメリカに対抗しうるほどの力を身に付けるのは少なくとも10年はかかるだろう)

日本は90年代以降の右傾化が中国の強硬化を刺激したことを反省し、中国は自らの武装強化が逆に緊張を招くことを悟らなくてはならない。


双方とも地域の盟主をめざしている、という点では、日中関係は仏独関係に似ている。フランスもドイツもともにヨーロッパの覇者の地位を長年合い争っていたからだ。やがて両者は争いの愚を悟り、「EU」という地域統合を果たしたが、東アジアがそこに到るまでには、なお紆余曲折が存在するだろう。

しかし、「AU」(アジア連合)は夢物語でなく、意外に早く成立するかもしれない。それは中国共産党に大きな変化が訪れているからだ。


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