スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

東方明珠電視塔

上海は観光地に乏しく、豫園や南京路くらいしか見るものがなかったが、近年新たに展望台が加わった。東方明珠電視塔である。

180px-Shanghai_oriental_pearl_tower.jpg

この468mのテレビ塔は94年に竣工し、世界三位、東洋一位の高さを誇り、展望台も設置されている。

がこの展望台、入場料がかなり高い。100元(1400円)もするのだ。もちろん二本ならそれぐらいはするが、中国の物価水準からすると、高価なもの。上海の平均年収は3.5万元≒50万円。都市平均で3万元、農村平均は5千元になる(ちなみに日本は300万円)。

だから上海市民ならともかく、農民にとっては年収の1/50の入場料で、日本でいえば6万円に当たるとんでもない額だ。

しかも展望台は高中低と3箇所あり、100元というのは一番低い展望台の入場料でしかない。上に行くにつれ、中は135元、高は150元と値段が跳ね上がる仕組みになっている。恐るべし、上海商人。


入り口でチケットを買い、中に入るとディズニーさながら、行列整理柵が一面に並べられた巨大な待合室が眼に飛び込む。客は十人もいないのに、この巨大さは何?と思う。

建てられて15年を経て、物珍しさもなくなって観光客も減っていると思われるが、それでも柵を残しているのは社会に染み付いた官僚制の悪癖なのか、それとも休日はもっと人が多いのか。

やたら揺れるエレベータを降りると、そこは展望台。展望台は球体というおもしろい形をしている。設計者はこれを「真珠」と称しているが、赤茶色に塗られているので真珠というよりは、「ダンゴ」に近い。この球体が2、3個縦に連なっているので、なおさら「串ダンゴ」にみえてしまう。

「東方明珠塔」と名づけられているところを見ると、コンセプトはオリエント(というより中華)なのだろうが、この種の伝統主義はたとえば京都のローソク・タワーに似て、どこか恥ずかしい。

京都タワー

さて、ダンゴからは360度、上海の風景がたのしめる。上海は長江デルタに開けた街で、清代までには城壁も築かれていた(豫園あたり)。ただ長江下流の都市としては、隣にある蘇州のほうが栄えており、上海は1地方都市にしか過ぎなかったのである。


しかし19世紀に開港されると上海は急速に発展し、市内を貫く黄浦河を中心に栄えていく。その河岸には外国の商館が立ち並んだため、ここを外灘(外国人の河岸)と呼ぶようになったとされる。

外灘の西側・南京東路は一大繁華街になり、上海の中心を形成。周囲には競馬場、新世界(歓楽街)などが設けられ、1920~30年代は上海の絶頂期であった。

だがその後、日中戦争・国共内戦で上海は衰退。新中国成立後は中国経済そのものが失速し、上海は停滞期に入る。

上海が発展を再開させるのは、90年代に入ってからだ。広東で成功を収めた開放路線を上海に導入。長江交流路が、太平洋という国際交流路に出合う位置にある上海は、中国の経済中心としての地位を取り戻していく。

市街は急速に拡大。用地確保のため、湾岸地域である黄浦河の東側である「浦東地区」が開発され、空港、国際金融センター、団地などが建設された。そしてこの明珠塔も、浦東に建てられている。

都市開発は一段落したとはいえ、来年(2010)の上海国際博覧会をめざし、今も街中到るところ建設ラッシュだ。外灘一体は掘り返され、瓦礫の山となっている。ちょっと見、空襲でも受けたようだ。南京西路では、ホテルや商店の新設・改良工事が真っ盛りで、クレーンが3機、4機と立ち並ぶ。


shanghai.jpg


ただ香港などに比べると、あまり景色は華々しくない。ビルの数などは東京の3、4倍はあろうかと思われるが、それがただ広い長江デルタにのぺーっと配置されているので、おもしろみに欠ける。

おまけに土埃がひどく、ところどころ霞がかかったようになっている。

しかし展望台には仕掛けがあって、床が透明になっていて、下が透けてみえる。つまり地上数百メートルの空中散歩を楽しめるのだ。。。。が、高所恐怖症や、中国のビル管理を信用できない人にはオススメしない。

floor.jpg

この明珠塔も、11年に完成の東京スカイツリー(610m)に追い越され、アジア1の座を明け渡す。スカイツリーはカナダのCNタワーをも抜いて、世界一高いタワーになる予定だ。スカイツリーの設計は東京タワーを洗練させたようなものになっており、よくも悪くも東京人のスタンスを反映させている。

img_about_tower_01.jpg

伝統を保ちながら、西洋技術を活かして発展していこうという「中体西用」上海人と、西洋技術のみならず文明まで取り入れて発展していった「文明開化」の東京人。百年たって、ようやく中体西用の効果があらわれてきたようだ。

テーマ : 中国旅行
ジャンル : 旅行

コメントの投稿

非公開コメント

ブログ内検索
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
RSSフィード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。