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第三次石油ショック

もうここで書くまでもないと思うが、石油が高騰している。十年で9倍もの伸びを示し、ここ1年は倍に跳ね上がった。

「第三次石油ショック」という言葉まで現れる始末である。
価格高騰の理由としては、中国・インドを中心とする新興国の需要の伸びに加え、サブプライム以後、行き場を無くした投機マネーが流れ込んでいる、という分析がなされている。

実体需要と金融需要の比率は誰にも分からないが、NHKのデータでは、3:7ぐらいで金融の方に責任ありとする。

そのためアメリカ当局では、海外で暴れまくるドルの監視を強めることにしたが、その効果のほどを疑問視する声は強い。何しろ物価上昇からわが身を守るに、アメリカ人自身、投資を必要としているからである。

一方、産油国もなかなか石油増産に腰を上げようとしない。投機マネーが主因と睨んでいる以上、設備投資して増産体制を作り上げた頃には、そのマネーが去って原油暴落、という事態になると踏んでいるからのようだ。

下落を続けるドルから、自国を防衛するためにも、原油高が望ましい。インフレ懸念に悩むアメリカが圧力かけても、アラブ諸国の反応は鈍い。

フセイン健在なりし頃は、安全保障上の理由から、アメリカの要請を無視することもできなかったが、そのフセインが排除された今、アメリカは逆に困った事態に追い込まれたとも言える。

(ある地域をコントロールするには、共通敵を置いておくのが一番であり、その意味からも、ブッシュは中東の石油を支配するためにフセインを倒した、という説は信じがたい)



理由はどうあれ、原油高がすぐには解消されないことだけは確かであり、そのため各国は様々な対策に動き出している。

フランスでは従来の原子力重視政策に自信を深め(フランスの電力は8割が原子力である)、残り2割を自然力に転換し、原油に頼らない電力を実現しようとしている。

中国では潤沢な外貨準備を石油買い付けに利用していたが、それでは間に合わなくなり、石炭の増産・輸入に舵を切った。中国国内では炭鉱事故が相次いでいるが、それでも採炭を止められないのには原油高が絡んでいる。

アメリカではスリーマイル以後、拡大に歯止めがかかっていた原発が活発化し、07-08年で28基分の計画書が提出されたという。カリフォルニアではWind Farmと呼ばれる大規模な風力発電所が建設され、電気自動車の普及も法制化された。

日本も省エネ技術を推進したり、自然力や代替エネルギーの確保に躍起だ。

政府は太陽発電への補助金を再開し、商社はカナダのオイルサンドに眼をつけ、、シベリアの石油や、東シナ海の海底ガス田、メタンハイドレードも急浮上する。

ただ日本のエネルギー消費は、今や家庭セクタが過半数を占めており、産業セクタを指向した過去の省エネ体系は、余り効果が上がっていないと言われる。

一例を挙げれば、石油消費を減らすには、自動車中心から公共交通・自転車中心に交通体系を切り換える必要があるが、現在の交通政策は逆に道路を増やし、車両通行量を増やす傾向がつよい。

冷房の使用を減らすには、内陸部の熱気を海岸部へ逃がす風の通り道を作るのが効果的だが、車の通り道には巨額の予算は下りても、風の通り道への予算は微々たるものしか与えられない。



しかしこのまま石油高騰が続くと、世界は一変するかもしれない。

海外旅行はかつてのように高価なものとなり、安価な海外旅行を前提としたグローバル化が一転、ローカル化が進むかもしれない。

かつて対馬海峡に海底トンネルを掘り、韓国、中国と鉄道をつなげようと言うプランがあった。当時は一笑に付されたが、今では現実味も出てきた。何しろシベリア鉄道につなげれば、ロンドン、バグダッドまで行けるのである。

結果、域内交流が強まり、世界はEU、北米、そしてEA(アジア連合)に分割される可能性すらある。

日本国内でも、ガソリン高から過疎化が加速し、拠点都市への人口流入、地方再編が行われる可能性は高い。そうなれば、道州制への移行も射程内に入る。行政の合併、スリム化が唱えられて久しいが、思わぬ角度から実現するのかもしれない。

テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

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 そうなんだよv-292。こう高くちゃたまんない。旅行だって飛行機代金追加とかあるし(ますます海外旅行に行きにくくなる)ガソリンはいつまでたっても満タンで入れられないし…。
 そっかぁ~。石油、ないわけじゃないんだねv-388
 そうそう、電気で充電する車。マンションだと

 ごめんv-12エンターしちゃったv-399
 続き…マンションだと充電する場所がないよね。どこかにコンセントがあるとしても共有部分だし、部屋のコンセントまで絶対届かないし…。

石油はない訳じゃないんで、長期的に見れば増産されて、価格は落ち着くと思うのですけどね。

自動車は水素がいいなんて言う声もありますが、水素スタンドを全国津々浦々まで配置するのは非現実的なので、やはり電気になると思いますよ。

バイクや軽なら、電気でも十分なほど、技術革新が進んでいるので、近い将来、自宅で充電して出勤、なんてライフスタイルができるんじゃないでしょうか。

マンションについては、コンセントの増設は比較的簡単ですが、たぶん、町のあちこちにコンセント完備の駐車場が設置される気がしますよ。
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