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TOUGH (タフ)

TOUGH 18 (18) (ヤングジャンプコミックス)TOUGH 18 (18) (ヤングジャンプコミックス)
(2007/12/19)
猿渡 哲也

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「TOUGH」は息の長い作品である。

1993年連載開始だから、既に15年もの歳月が経っている。当初は高校性だった主人公も19歳になり、青年の逞しい肉体を駆使して格闘にいどむ。

「TOUGH」が15年も続けられた原因は、一つには絵の上手さにあるだろう。

特に一見格闘とは関係のない、電車や飛行機などの描写がうまい。リアルというよりCG的で、実際の写真にさりげなくデフォルメをかけて、リアルさをより引き出しているのだが、その手法は肉体描写にも使われ、まるでギリシャの彫刻のような肉体美にまで昇華している。

ストーリー的にはジャンプ系誌に掲載されているだけあって、「インフレ理論」を今日なお継承している作品でもある。アイアン木場→ガルシア→鬼龍→尊鷹と、次々に強敵を超える強敵が現れ、しかも闘いを終えた強敵は、たやすく味方になってしまう。残虐無比と思われた鬼龍でさえ、いつの間にかキー坊の支援者になっているのである。

ただ(同じインフレ理論に立脚する)「ドラゴンボール」にない要素としては、強い父性愛が挙げられるだろう。キー坊の父は励まし、勇気漬け、時に過保護になるほど、愛情豊かに息子を育て上げる。

作者の猿渡には息子がおらず、娘しかいないのだが、息子をもたない分、その思いが純粋化されてこのような父親像を結んだのだろう。父の厳しさを持ちながら、時に母のような慈愛を見せる、この両義的な愛情は、あの鬼龍も持ち合わせており、「愛」についての作者の理想像と言える。

連載は親子対決を終え、これからいよいよ尊鷹編へ入ろうかと言うところだが、些か話の進展が遅すぎる気がする。

キー坊は義子だったという暴露話もインパクトがなく、むしろそれまでの「灘神影流は一子相伝」「おとんから譲り受けたこの肉体」などという「血の繋がり」を重視してきたエピソード群とも矛盾しかねない。話の作りが荒くなったな、というのが率直な印象だ。

もっともこの作品は、そのような点を読むのでなく、バトルの息詰まるような駆け引きと、父や叔父の愛情を堪能すべき作品ではあるのだが。

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