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一応

元ネタはこちら。

リンク切れのときのために、内容を述べておくと、「一応、ハーバード大学です」、「ホームページは一応できております」、「一応可能性のある機能をすべて含めております」、の「一応」は、傲慢さや不完全を表す「悪い言葉」だから、使ってはならない、という趣旨。

しかしそうだろうか?「一応」調べてみようw。

辞書などを見てみると、。「一応」は元々、「一往」と書いて、「一通り」と同じ意味だった。つまり、道を出発点から目的地まで、一回、急いで軽く歩き通す。そこから、

   1 十分ではないが、ひととおり。大略。大体。「これで―でき上がりだ」

の意味が出てきた。元来は悪い意味ではないのだが、「十分ではない」→「不十分」「不確か」「未完成」と、上のようにネガティブに受け取る人もいるわけだ。

また「一応」は、大体分かっているが、確認のために、もう一度行ってみよう(一往)、ということから

   2 ほぼそのとおりと思われるが、念のために。「―見直しましょう」

の意味をも持っている。さらに1からは、「私ごとき、まだまだ不十分です」、という

   3 謙遜、謙譲。

の意味でも使われるようになった。つまり、「一応ハーバード大学を出ている」と発言している人は、3の意味で使っていると考えられる。ストレートに「ハーバードでているよ」と言うと、相手を不愉快にさせかねないので、「一応」を付けてソフトにした訳だ。

ただ、この言葉は1「不十分」の意味も持っているので、悪いイメージを持っている日本人もいる。その人には、「一応東大出ている」という言葉は、逆に傲慢に聞こえるのであろう。

同様に、「一応、ホームページができている」という言い方は、

   3、完全に出来ているのだけども、謙遜している
   1、まだ仕上がっておらず、不十分だ

の2通りの意味が考えられるので、必ずしも悪い意味ではないことが分かる。さらに「一応可能性のある機能をすべて含めております」、の「一応」は、2の「念のため」、の意味で使われており、話者はむしろ、確実を期して「一応」を使ったのだが、作者はこれを「不完全」と一方的に受け取ってしまったわけだ。

2の意味では「一応、病院に行った方がいい」という使い方もあり、「多分、大丈夫だろうけど、手遅れにならないように」という意味だが、作者にとっては「どうせだめだろうが、行って来い」という侮辱的なニュアンスを感じてしまうのだろう。


日本のようなハイコンテクスト文化では、言葉の意味は解釈の余地が大きくなる傾向がある。言葉遣いは丁寧に、慎重にしないと、すぐにでも糾弾されてしまう。

ただ、この例の場合は、むしろ善意を悪意に捻じ曲げて受け取る聞き手の方に、問題があるように思われてならない。

どこまでも相手に合わせて自分の言葉を変えていくと、自主性が失われかねない。根性の悪い聞き手に付き合って無理やり言葉遣いを変えたところで、やがて破綻してしまうのは目に見えている。

話者側のみに問題があり、絶対的に正すべきだ、という「聞き手絶対主義」は、改めるべき時期に来ている。

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>話者側のみに問題があり、絶対的に正すべきだ、という「聞き手絶対主義」は、改めるべき時期に来ている。

私もそう思います。
ある一つの言葉に対して話し手と聞き手がそれぞれ認識している訳はもちろん、その人の性格、その時の感情、それまでの流れ、それぞれの背後にあるもの、のすべてを見ないと、本当にそれについて会話(意思の疎通)が出来ているのか怪しいですもんね。
私もlepさんの言うとおり、話し手が選択する言葉一つについてどうこうと言うより、聞き手側の想像力を鍛えることを優先すべきだと思います。
聞き手絶対主義だと、誤解を恐れた話し手がだんだん話せなくなってしまい、それがさらにお互いを理解しにくくさせてしまいますもんね。
そういえばこの間、そういう意味で「私は日本人が苦手や」と言ったら笑われましたw

Re: タイトルなし

> ある一つの言葉に対して話し手と聞き手がそれぞれ認識している訳はもちろん、その人の性格、その時の感情、それまでの流れ、それぞれの背後にあるもの、のすべてを見ないと、本当にそれについて会話(意思の疎通)が出来ているのか怪しいですもんね。

そうなんですよ~。その結果、お互いの背景が知れた狭い集団に閉じこもってしまって、外界とうまくコミュニケートできない人が増えている。商売から恋愛まで、相手側に全て説明責任を押し付け、少しでも自分を理解してくれないとなると、すぐに関係を切る。

特に主婦はそんな人が多い気がします。あ、のさかさんは例外ですよ、一応w。

> 私もlepさんの言うとおり、話し手が選択する言葉一つについてどうこうと言うより、聞き手側の想像力を鍛えることを優先すべきだと思います。
> 聞き手絶対主義だと、誤解を恐れた話し手がだんだん話せなくなってしまい、それがさらにお互いを理解しにくくさせてしまいますもんね。

そうそう、日本人には「地雷」というのがあって、知らずに踏むと絶縁されるw。だから付き合いが浅いと、お互い無難な天気の話ぐらいしかできない。難儀やな~。

> そういえばこの間、そういう意味で「私は日本人が苦手や」と言ったら笑われましたw

自分も苦手ですね。傷つきやすいくせに、相手を傷つけるのは平気w。けれどもそう批判している自分もまた、そうなのだけど。自己嫌悪。
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