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costcoに行く2

日本には既に1999年という早い段階で上陸していたcostcoだが、あまりに巨大サイズな品物群(人頭サイズの肉塊、16ロール入りのトイレットペーパー、1kg近い緑茶)、奇妙面妖なアメリカの品々、高い会費の割にはさほど安くない価格設定、車がないとアクセスしづらい立地条件と、日本の消費者には必ずしも受け入れられていなかった。

それに対しcostcoは日本製の商品を増やしたり、1日パスを発行して試験利用させてみたりと経営努力を続け、日本社会の方でもIKEA、イオンモールなど郊外型ショッピングセンターが普及。costcoへの抵抗感が薄まった。

それを見てcostcoは日本での地盤固めを終えたと判断。ここ数年、急速に出店を強めている。

首都圏だけでも多摩境、金沢文庫、入間、川崎と矢継ぎ早に開店。来年は新三郷とラッシュは続く。そんなわけで、川崎店にのこのこと、たずねて見た。


川崎店は京浜臨海工場地帯の一角、千代田プロテックの跡地に建てられている。千代田プロテックは主に石油化学向けの機器を製造していた会社だが、「失われた十年」に倒産。跡地は都市再生機構の手からラサールファンド(アメリカの不動産投資会社)に渡り、最終的にcostcoがその一部を利用して操業することとなった。

この一帯(川崎市池上新町)は朝鮮人学校があるなど、在日朝鮮人居住地として知られるが、元々は戦前に工場労働者としてやってきた朝鮮人が住みついた場所。彼らは旧市街に住むことができず、この埋立地に居住したのである。

昭和初期まで、日本の工業中心は、阪神、瀬戸内、北九州工業地帯に示されるように、西日本に傾いていた。

それはひとつには、近代工業に欠かせない石炭が、九州から産出したことが原因である。朝鮮半島や中国大陸からも石炭・鉄鉱石が運ばれたが、それらはやはり北九州、あるいは瀬戸内航路をつたって阪神に運送された。

また日本の殖民地・信託統治領であった台湾や南方諸島へのアクセスにも、西日本は便利であった。東京からこれらの地域へ行く場合も、一旦下関に出て、それから船で満州なり台湾なりへ赴くのが一般的なルートであった。


それに対し、京浜工業地帯は第一次世界大戦前後に地盤が固められ、16年戦争の拡大に伴って、軍需産業の集積地として発展していく。特に川崎浜は遠浅で、埋め立てられてからは、製鉄・機械工業が進出した。

戦争末期には空襲によって多くの被害が出たものの、その発展を抑えることはできず、80年代まで川崎は京浜工業地帯の中核として、日本経済を担う活躍を見せたのである。

ところが90年代以降、日本経済のサービス化が進むにつれ、製鉄・造船などの重厚産業は不振に陥り、川崎から撤退する工場も増えた。そしてその跡地は次第にショッピングセンターやマンションとして再利用されることになる。


前振りはそれぐらいにして、costco潜入を試みよう。

もともとは既存倉庫の再利用、というアイデアから始まったcostcoだが、今では倉庫スタイルのビルを新たに建てて開店、という手順に変わっている。むろん、その方が管理コストが下げられるからなのだが、どこか初心を見失っているような気がしないでもない。

中はまったくアメリカでの店舗と同じ。少しは違いがあるかと期待したが、マクドナルド以上に違いがなく、面白みに欠ける。

その分安いかというと、そうでもなく、ちょっとだけ安い程度。アメリカ店での値引率を100とすると、日本では10~20程度というところ。正直、これぐらいの値引き率なら、近くのスーパーのセールで十分だろう。

しかも大量に買わなければ値引きされず、年会費も必要で、車がないとアクセスも難しい、というないないづくしのビジネスモデルなのに、客足はすごい。カートを動かすスペースがないほどの人出である。なぜ繁盛しているのか。不思議に思って観察すると、次第につかめてきた。


要は客層が違うのである。

アメリカのcostcoは、主にupper lower以下の層を相手に薄利多売で設けている。一方、日本でも当初、costcoはその層をターゲットにしていたようだが、既存スーパーとの商戦になかなか勝てず、苦戦。このあたりの事情は、カルフールやウォルマートと同様だ。

日本の小売は、流通を抑えている既存業者が圧倒的に有利。ウォルマートやcostcoはそれに対して世界的なlogistic網を展開して対抗しようとしたが、日本国内では運送費や倉庫費が割高なので、あまり小売値を下げることができない。

そんな中でカルフールは撤退。ウォルマートは苦戦を続けている。

一方、costcoはターゲットを変更。lower middleからupper middleを狙うようになった。貧富差が拡大した日本では、気に入ったものなら多少高めでもお金を出す消費者が増えている。とはいえ、物価上昇率は低く価格感覚はシビアだから、安いに越したことはない。

他店では扱わない外国の面白いグッズを、比較的安く提供するcostcoは、そんな「中の上層」にアピールしたのだと、考えられる。

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 そっか、そんなに安くないんだ。でも、食べ切れそうもない量が入ったキットカットは買ってみたいです。それに見て見たい。
 もし、機会があれば連れて行ってくださいね。

物によっては、値引率が高いのもありますけどね。医薬品とか。キットカットは確かに、とんでもない量が入ってます。太れ、糖尿になれ、というぐらいw

週末には行くことが多いので、行きたくなったら、いつでもお知らせください~
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